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esfahanイスファハン産

イスファハン
イランの中央高原地帯に位置するイスファハンの歴史は古く、サファビー朝(16〜17世紀)の第5代シャー・アッバース時代に「イスファハンは世界の半分(イスファハン・ネスフェジャハン)」と言われるほどの隆盛を極めました。
芸術や文化が花開きペルシャ絨毯においては、王立工房が設立され宮廷絨毯職人が育成され発展を遂げました。
今なお残る宮殿、寺院や橋など歴史的な建造物は当時の壮大な街並みを彷彿とさせます。

細やかさの極み
イスファハン絨毯の最大の特徴は、縦糸に高品質なシルクが使用されている点です。
このシルクの縦糸は、絨毯全体に滑らかで美しい光沢をもたらし、デザインを一層引き立てます。
また、ノット(結び目)の密度が非常に高く、極めて細かい織りが可能です。
この細かさが、イスファハン絨毯のデザインにおける緻密な表現力を支えています。
他の産地の絨毯と比較しても、イスファハン産は特に高級グレードの製品しか存在しないため、どの絨毯を選んでも極上の品質を楽しむことができます。



完全なる調和
イスファハンの絨毯は、ほとんどの工房が毛染めを自社で行っているため、デザインと色彩の親和性が非常に高いことが特徴です。
これにより、絨毯全体の統一感が際立ち、一目でイスファハン産と分かる品格を備えています。
染色には自然由来の素材を使用しており、深みのある色合いと経年変化による美しさが楽しめます。
また、イスファハン産の絨毯に使用されるコルクウールは通常のウールよりも細かく、しなやかな触り心地を実現しています。
デザインは、中央の大きなメダリオンを中心に、花柄やアラベスク模様(唐草模様)が緻密に織り込まれたものが多く見られます。
細やかで繊細な柄はまるで絵画のようで、眺めるたびに新たな発見があると言われるほどです。
イスファハン絨毯は、敷物としてだけでなく壁に飾るタペストリーとしても、室内空間を格調高いものに変える力を持っています。

一流工房による傑作
イスファハンには、ハギギ工房、ヘクマドネジャード工房、セイラフィアン工房、シャハプール工房、ダルダシティー工房といった名門工房が数多く存在します。
これらの工房が生み出す絨毯はどれも甲乙つけがたいほど美しく、デザインの独創性と織りの精密さが特徴です。
特にセイラフィアン工房は、ペルシャ絨毯業界で最も高い評価を受ける工房の一つであり、その品質は芸術作品と呼ぶにふさわしいものです。



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